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ラノベ『涼宮ハルヒの暴走』を読んだ感想

涼宮ハルヒシリーズ第5作『涼宮ハルヒの暴走』を読みました。

『退屈』に続き短編集第2弾。それぞれに感想を書いていきます。

エンドレスエイト

あらすじ

夏休みも残り二週間になった頃、夏休みを満喫していたキョンたちSOS団はハルヒに呼び出される。ハルヒは夏休みを夏休みらしく過ごすためのイベントを数多く企画していた。
翌日からハードスケジュールで盆踊り、市民プール、昆虫採集、アルバイトと休むまもなくSOS団での活動が続く。だがキョンは自分たちのやっていることに強い既視感を抱いていた。実はハルヒが夏休みを終わってほしくないと願ったせいで8月最後の二週間だけを延々と繰り返していたのだった。8月31日から8月17日へ戻るたびに記憶をリセットされるSOS団の中で唯一記憶を保持していた長門によると、これまでに1万5千回以上も時間がリセットされていたという。果たして8月を終わらせるためには何が必要なのか・・・。

 

感想

夏休みの8月17日から8月31日を15,498回ループした話です。

小さい頃の「夏休みって短いよね、もっと続けばいいのに」って、そんな次元の話じゃないのが涼宮ハルヒ。続くのではなく、ループすると同時に日にちがリセットされるだけではなく、記憶もリセットされてしまいます。壮大過ぎますね。

結論、ハルヒにとっての夏休みが満足できるものになればループから抜け出せるというもの。今回の話では「31日にみんなで宿題をした」ことで抜け出すことに成功したのですが、結局、ハルヒの願いはそれだったのでしょうか。

また、今回の話には他の主題もありました。

もちろん、長門の存在です。

長門は今回の事件で一人だけ、15,498回、記憶がリセットされずに夏休みのループを経験したんですよね。年数にして600年弱。エグすぎます。

アニメで8回分のエンドレスエイトが放送されただけで炎上しましたが、8回のループじゃあ長門の苦しみは分からないですよね。

このあとに起きた『消失』の事件は、これがキッカケとなって暴走してしまったと言っても過言ではないですよね。まさに、今作の主題になっているハルヒと長門が『暴走』した作品になっていると思いました。

アニメでは8回放送されましたが、原作自体はよくまとまっているので面白かったですよ。

 

射手座の日

あらすじ

文化祭も過ぎたある日、となりのコンピ研が自作ゲームでの勝負を持ちかけてきた。勝ったら以前にハルヒに持っていかれたパソコンを返してもらうという。
SOS団が勝ったら人数分のノートパソコンをもらうという条件で受けることになったそのゲームとはリアルタイムの宇宙艦隊シミュレーションだった。SOS団、コンピ研それぞれ5人の代表が1個艦隊ずつ操作するゲームである。はじめからこの勝負に乗り気ではなかったキョンは、長門に一切のインチキを使わないよう話す。

 

感想

SOS団とコンピ研がゲームで戦うお話です。

ハルヒが王将なのに突っ込んでいこうとしたり、長門がハイスペックすぎたり、朝比奈さんは一人でさまよっていたり、SOS団的なおもしろさはもちろんあったのですが、今回もまた長門さんについて語ります。

初めて、長門が自ら「ゲームに勝ちたい」と意思表示をしたんですよね。

「ミステリックサイン」で「一人は寂しい」という意思表示をしたのですが、これは、SOS団にそのことが悟られないように行動していました。それから、「エンドレスエイト 」の出来事にストレスを感じて世界を変えたりもしました。

今まで、自分の感情を表に出すことなく行動していた長門が、直接、感情をあらわにするのはこれが初めてでした。この話で意思表示したのは「ゲームに勝ちたい」と言っただけでなく、コンピ研に行ってパソコンをいじることでストレスを解消する、という行動が増えることになりました。

これは、長門がこの話で、感情を手に入れたということになります。

この話自体は、長門を主体に書かれているようには感じなかったのですが、そういった面も感じられたとても良い短編になっていました。

 

雪山症候群

あらすじ

夏合宿に続く、SOS団の合宿第二段、冬合宿が年末に行われることになった。場所は本人も参加することを条件に提供された鶴屋の別荘だった。合宿一日目、みんなスキーを楽しんでいると、突然SOS団五人は猛吹雪の中におり、行けども行けども山から出れなくなっていた。長門ですら状況を解析できないという異常な事態であったが、ようやく見つけた館で一息つく5人。だがその館には誰もいなかった。そして長門は高熱を出して倒れてしまう。

 

感想

猛吹雪から脱出できないSOS団が館に閉じ込められるお話です。

今回の長門は高熱を出して倒れてしまいます。キョンは今まで長門に頼りきりでしたが、『消失』の事件を起こしたことで心配するようになり、長門を苦労させまいと彼なりに努力する姿勢が見られましたね。キョンが長門に対する見方が変わったように感じました。

そこに意外だったのは、キョンが長門を心配していることをハルヒが気づいている、ということです。ハルヒって他人の気持ちの部分を理解するんだな〜と思ったわけですが、キョンだからキョンの変化に気づいたのかもしれませんね。

この短編は、ハルヒの気づきや鶴屋さんの気づき、それからキョンや長門に大きな変化があって面白かったです。

 

感想まとめ

今回も素晴らしい短篇集でした。

特に、「射手座の日」の長門が意思表示するシーンなんかはアニメでも見ていただきたいところです。

また、『消失』の前の長門が『暴走』したという感じでタイトルがつけられたのでしょうか。『消失』の長門との関連性があきらかになった話が多かったので、かなり長門に引き込まれた物語になっていて、個人的には上位に入るナンバリングです。


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りん
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