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ラノベ『涼宮ハルヒの消失』を読んだ感想

涼宮ハルヒシリーズ第4作『涼宮ハルヒの消失』を読みました。

長門有希について大いに語ります。

※ネタバレ含みます。

『涼宮ハルヒの消失』読後の感想

今回注目してほしいのは「長門有希の感情」です。

前作の『涼宮ハルヒの退屈』で、長門に感情が芽生えた短編がありましたが、今作はそれを遥かに凌駕します。

長門は、今まで淡々と世界の危機を救い、キョンたちに頼られてきました。そんな感情を持たない彼女でも疲労を感じないわけもなく、この『消失』で大胆な行動をとってしまいます。

なぜ、長門は世界改変をしてしまったのでしょうか?

 

世界改変後の世界

世界改変後の世界のSOS団の関係性は、キョンはそのまま。SOS団は存在しておらず、ハルヒと小泉は違う高校にいて、朝比奈さんは関係を持っていない上級生に。

それに対して、長門は文芸部の部員として存在するのですが、一人だけ「キョンと図書館に行った」という思い出があります。そして、明らかにキョンのことが好きです。

SOS団でただ一人、キョンとの接点を持っている世界線になっていたのです。

 

長門がキョンの事を好きだと考察した理由

「キョンと図書館に行った」という思い出は、元の世界線でもあった出来事です。この出来事はSOS団創設時、つまり、5月ごろの出来事で、「キョンと図書館に行き、貸し出しカードを作ってもらった」ことがありました。

もし、SOS団が存在しない世界線を作るとしたら、「キョンと図書館に行った」という思い出も残さず、そもそも、キョンとの接点も消してるはず。でも、なぜそこだけ残したのでしょうか。

長門はきっと、図書館で抱いたキョンへの想いだけは消したくなかったのだと思います。元の世界の、感情を持たない長門が「図書館でした初恋」だからしょうか。図書館に行った頃の長門は、まだ恋という感情は知らなかったと思います。でも、徐々に感情を知り、自分の気持ちに気づいていったのかもしれません。

だから、改変後の、人間になった長門は、その思い出の感情を好きというふうに変換されたのかもしれません。

 

長門有希の失恋物語

長門は、自分が苦労して維持している元の世界が嫌になり、世界を改変させました。キョンだけは残して。

きっと、改変した世界で、普通の女の子として、キョンと二人の文芸部を作っていきたかったのかもしれません。

でも、そんな世界に「緊急脱出プログラム」が用意されていました。それは、元の世界の長門が用意したもので、改変後の世界に残りたいか、元の世界に戻りたいかをキョンに選ばせるプログラムでした。もしかしたら、プログラムという選択肢を与えて、キョンと接点を持っているのは長門だけという世界を選んでほしかったのかもしれません。

それを頭において、キョンが選んだプログラムは「元の世界に戻る」という選択でした。その時の、文芸部の入部届けを長門に返すシーンが「キョンは長門を振った」というふうに見えました。

そう考えるとこの『消失』という物語は、「長門有希の失恋の物語」なのかもと思えてきます。

 

元の世界に戻った後

元の世界に戻って、キョンと長門が話すシーン。

長門は自分の不具合の申し訳なさだったり、ハルヒのいる世界を選んだキョンに悲しい気持ちを持っているような表情に見えました。そこに、それらを全て察するかのように優しさのあるキョンの言葉。

キョンの言葉を聞いた長門の最後の「ありがとう」。

なんだか切なさ的なものを感じられる終わりでしたが、キョンにとって長門は、ある意味友達以上恋人未満という存在なんだなと思える終わりでもあったので、そこでこの物語は幕を閉じたということなのかもしれません。

 

感想まとめ

『涼宮ハルヒの消失』を読んで、ぼくが勝手に長門の背景を文字に書き起こしただけなので、この考察や感想が合っているものではありません。ただ、感じとったことを感想に書き起こしたものです。

今回は、冒頭でも述べたとおり長門有希について大いに語りましたが、キョン以外に変わってしまった世界線のことや、『涼宮ハルヒの退屈』の伏線を含めた緻密なタイムスリップなど、SFとしても十分な魅力がたくさんありました。

とはいえ、本作の全ての魅力は、『憂鬱』『溜息』『退屈』と読み進めて、本作『消失』を読むことで出会える魅力です。

ぜひ読んでみてください。


 

また、この出会いは原作のラノベシリーズだけでなく、アニメ1期、2期に続き、映画『涼宮ハルヒの消失』と観ることでも出会えます。


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りん
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