福岡大名『おでんと日本酒卸』出汁のやさしさが印象に残る店
結論から書くと、「おでんと日本酒 卸」は“出汁を味わいに行く店”です。 あご出汁の穏やかな味が主役で、ガツンとした濃さや映える盛り付けを求める人には向きません。逆に、日本酒と一緒に少しずつつまみたい人にはかなり合います。
寒い日にちゃんとおでんを食べたいと思って足を運びました。派手な演出というより、「おでんと向き合う時間」を過ごした感じです。食べ終わって少し経ってから振り返ると、印象に残っているのは味そのものよりも、全体のバランスと満足感でした。
この記事では、実際に食べた11品を中心に、「どんなおでん屋なのか」「自分に合いそうか」を判断できるように書いています。
「おでんと日本酒 卸」はどんな店か
福岡市中央区大名にある、あご出汁のおでんと日本酒の店です。 天神駅ソラリア口から徒歩6分、赤坂駅5番出口から徒歩5分の場所にあります。
| 店名 | おでんと日本酒 卸 |
|---|---|
| 場所 | 福岡県福岡市中央区大名1丁目11-23 |
| 出汁 | あご(トビウオ)出汁 |
| おでんの価格帯 | 150円〜(牡蠣のおでんは冬季限定380円) |
| 席数 | 20席(カウンター6・テーブル4・掘りごたつ座敷10) |
| 営業時間 | 18:00〜翌4:00(L.O. 翌3:00)/定休日なし |
おでん1品150円からという価格設定なので、色々な種類を少しずつ頼めます。 掘りごたつ座敷が10席あるので、ひとり飲みにも少人数の飲み会にも対応できる作りです。
この記事で重視した評価軸
最初に、この記事で私が重視した判断軸をはっきりさせておきます。
- 出汁の方向性(濃すぎないか、食べ疲れしないか)
- 具材ごとの味の染み方・食感
- 一品ごとの満足感と量のバランス
- 日本酒と合わせたときの相性
- また来たいと思えるかどうか
以下の感想は、基本的にこの軸に沿って振り返っています。
出汁はなぜ「優しい」と感じるのか
あご出汁だからです。 最初の一口は「あれ、優しいな」と感じるくらい穏やかで、昆布と鰹をしっかり効かせた濃いタイプとは方向が違います。
ただ、食べ進めるとその理由が分かってきました。あご出汁は上品な旨みが出る一方で、香りや塩気の主張が控えめです。だから具材の味を邪魔しませんし、日本酒と合わせても重くなりません。
結果として、10品以上頼んでも食べ疲れしないという設計になっています。最後まで食べて、飲んで、「ちょうどいい」と思えました。
実際に食べたおでん10品の感想
大根、たまご
大根はこの店のおでんを判断する材料になりました。 芯まで味が染みていて、噛むとじゅわっと出汁が出てきます。派手さはないですが、丁寧です。
たまごは黄身がしっとりしていて、出汁の入り方も均一。特別感はないですが、安心して頼める味だと思いました。
こんにゃく、おでん屋のとりわさ
こんにゃくは弾力がしっかりしていて、噛むたびに出汁の香りが立ちます。箸休め的に頼みましたが、地味に満足度が高かったです。
とりわさは火入れが絶妙で、しっとり感がありました。おでんの合間に食べると味の方向が変わって楽しいです。
牛すじ
トロトロ系ではなく、ほどよく歯ごたえを残したタイプです。 脂が重くなく、日本酒を邪魔しません。食べ進めても胃に残りにくい印象でした。
牡蠣のおでん(冬季限定・380円)
一番印象に残ったのがこれです。 牡蠣の旨みが出汁に溶け出していて、噛むたびに海の味が広がりました。
火が入りすぎていないので身はふっくら。牡蠣特有のクセも強すぎず、かなり食べやすかったです。冬季限定なので、寒い時期に来たなら頼んで後悔はしにくい一品だと思いました。
福岡で牡蠣といえば牡蠣小屋も定番で、こちらは糸島・船越の牡蠣小屋『牡蠣ハウス マルハチ』で炭火焼きを食べた記録があります。おでんの牡蠣とは方向がまったく違います。
たこ
硬すぎず、柔らかすぎず。噛むほどに旨みが出てきて、日本酒が進みました。
肉詰めしいたけ
しいたけの香りが強く、肉の旨みも感じられます。一品としての満足感が高く、印象に残りました。
レタス
シャキッと感が残っていて、口の中が一度リセットされます。 合間に挟むとちょうどいい存在でした。
ぎょうざ巻き
少し変わり種ですが、意外とおでんに馴染んでいました。皮が出汁を吸っていて、中の餡も優しい味。
「変わり種が浮かない」のが、この店の特徴かもしれません。 出汁の主張が控えめな分、どんな具材も受け止められるのだと思います。
カマンベールチーズ
溶けすぎない状態で出てきたのが好印象。出汁の塩気とチーズのコクが意外と合います。好みは分かれそうですが、私は楽しく食べられました。
フランスパン
出汁を吸わせて食べると、ちょっとした〆感覚。軽めなので、お腹に余裕があるならアリだと思います。
おでん以外の一品料理|絶品!鶏まぶし(980円)
名前負けしていない一品でした。 〆としても満足感があり、最後に食べて良かったです。おでんだけだと物足りない人は、これを組み込むと全体の満足度が変わります。
日本酒との相性はどうか
香りが強すぎない、主張しすぎないタイプが合います。 出汁が優しい分、日本酒側が前に出すぎるとバランスが崩れます。
飲みすぎても重くなりにくいのは、この店の良さだと思います。同じ天神・大名エリアで日本酒を飲むなら、角打ち『小谷酒舗』という選択肢もありますが、あちらは立ち飲みで短時間、こちらは座ってゆっくりという住み分けです。
正直な結論|おすすめできるかどうか
「静かにおでんを楽しみたい日」にはおすすめできます。 派手さやコスパ重視の人には物足りないかもしれませんが、出汁と具材のバランスをゆっくり味わいたい人には合いやすいです。
私自身、また寒くなったら再訪したいと思っています。少なくとも、「どんな店か分からないまま行って後悔する」タイプの店ではありません。
注意点として、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済がいずれも使えません。 現金を用意してから行ってください。閉店が翌4:00と遅いので、二次会以降でも入れるのは利点です。
店舗情報
| 店名 | おでんと日本酒 卸 |
|---|---|
| 住所 | 福岡県福岡市中央区大名1丁目11-23 |
| 電話 | 092-753-9633 |
| アクセス | 天神駅ソラリア口から徒歩6分/赤坂駅5番出口から徒歩5分/天神駅2番出口から徒歩7分/西鉄バス「大名2丁目」から徒歩5分 |
| 営業時間 | 18:00〜翌4:00(料理・ドリンクとも L.O. 翌3:00) |
| 定休日 | なし |
| 席数 | 20席(カウンター6・テーブル4・掘りごたつ座敷10) |
| 支払い方法 | 現金のみ(クレジットカード・電子マネー・QRコード決済いずれも利用不可) |
| 公式サイト | https://oroshi.owst.jp/ |
ネット予約は、即予約が来店日当日18時まで、リクエスト予約が前日17時まで受付です。曜日やコースによって締切が異なる場合があるので、公式サイトで確認してください。
※価格・営業時間は訪問時(2025年2月)の情報です。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
まとめ
- 「おでんと日本酒 卸」は福岡・大名のあご出汁おでんの店(1品150円〜)
- 出汁は穏やかで、10品以上頼んでも食べ疲れしない設計
- ベストは冬季限定の牡蠣のおでん(380円)。旨みが出汁に溶けている
- 変わり種(ぎょうざ巻き・カマンベール・レタス・フランスパン)も浮かない
- 〆には鶏まぶし(980円)。おでんだけでは足りない人向け
- 日本酒は香りの穏やかなタイプが合う
- 現金のみ・翌4:00まで営業。二次会にも使える