WebPは、Googleが開発した画像フォーマットで、JPEGやPNGに比べて優れた圧縮率を誇ります。これにより、Webサイトでの画像表示速度が向上し、ストレージ容量の節約にもつながります。しかし、macOSでWebPファイルを表示したり、編集したりするには、いくつかの方法を知っておく必要があります。
本記事では、MacでWebPファイルを効率よく扱うための方法を紹介します。
1. WebPフォーマットの概要と利点
WebPは、画像を圧縮してファイルサイズを小さくしながら、高品質な画像を提供できるフォーマットです。これにより、特にWebページの読み込み速度を向上させる効果があります。以下は、WebPフォーマットの主な利点です。
特徴 | 詳細 |
---|---|
高い圧縮率 | JPEGやPNGに比べて最大34%小さなファイルサイズ。 |
可逆圧縮 | 元の画像を完全に再現可能な可逆圧縮にも対応。 |
非可逆圧縮 | 高品質な画像を維持しつつ、さらに圧縮する非可逆圧縮。 |
アルファチャンネル | PNG同様、透明度を持つ画像にも対応。 |
WebPは、ウェブサイトの読み込み速度を大幅に向上させるため、近年多くのサイトで使用されています。
2. macOSでのWebPサポート状況
macOSでは、WebPフォーマットに対するネイティブサポートが提供されていますが、具体的にはどのバージョンから対応しているのでしょうか? macOS 11 Big Sur以降、SafariブラウザやプレビューアプリでWebPファイルを表示できるようになりました。これにより、特別なソフトウェアをインストールすることなく、WebPファイルを閲覧することが可能です。
対応バージョン一覧
macOSバージョン | 対応状況 |
---|---|
macOS 10.15 (Catalina) | 対応なし |
macOS 11 (Big Sur) | 対応済み |
macOS 12 (Monterey) | 対応済み |
macOS 13 (Ventura) | 対応済み |
Safariやプレビューアプリは、WebPファイルを直接表示できるため、特別な設定なしにこれらのアプリで画像を見ることができます。
3. Quick LookでWebPファイルを表示する方法
macOSでは、Quick Lookを使用して、Finder内で簡単にファイルをプレビューできますが、WebPファイルもこれに対応しています。しかし、WebPがQuick Lookで表示されない場合には、WebPQuickLook
というサードパーティ製プラグインをインストールすることで解決できます。
インストール手順
- ターミナルを開く
Command + Space
でSpotlightを開き、「Terminal」と入力してEnterキーを押します。
- WebPQuickLookのインストール 以下のコマンドをターミナルに入力して、
WebPQuickLook
をインストールします。
curl -L https://raw.github.com/emin/WebPQuickLook/master/install.sh | sh
Quick Lookを再読み込み インストールが完了したら、Quick Lookを再読み込みするために以下のコマンドを実行します。
qlmanage -r
確認方法
インストール後、FinderでWebPファイルを選択し、スペースキーを押すと、Quick LookでWebPファイルが表示されるようになります。
4. プレビューアプリでWebPファイルを開く方法
macOS 11 Big Sur以降、プレビューアプリでもWebPファイルを開けるようになっています。これにより、WebPファイルを手軽に閲覧できるだけでなく、他の形式に変換したり編集したりする際にも便利です。
確認方法
- FinderでWebPファイルをダブルクリックします。
- プレビューアプリが自動的に開き、WebPファイルを表示します。
もしも別のアプリで開く必要がある場合でも、プレビューアプリがデフォルトのビューアーとして設定されている限り、スムーズに表示できます。
5. WebPファイルを他のフォーマットに変換する方法
場合によっては、WebPファイルをJPEGやPNGなどの他のフォーマットに変換したいこともあります。以下に、いくつかの変換方法を紹介します。
オンラインツールの利用
オンライン画像変換ツール(例: Convertio)を使用すると、簡単にWebPファイルを他の形式に変換できます。
ブラウザを利用した変換
WebPファイルをGoogle ChromeやFirefoxで開き、右クリックして「画像を保存」オプションからJPEGやPNGとして保存することもできます。
6. PhotoshopでWebPファイルを扱う方法
Adobe PhotoshopでWebPファイルを開くには、WebPShop
というプラグインをインストールする必要があります。このプラグインをインストールすれば、Photoshop内で直接WebPファイルを開いたり、編集したりできます。
インストール手順
- WebPShopのGitHubページからプラグインをダウンロードします。
- ダウンロードしたプラグインをPhotoshopのプラグインフォルダに配置します。
- Photoshopを再起動すると、WebPファイルが正常に開けるようになります。
7. WebPファイルの取り扱い時の注意点
WebPフォーマットは便利ですが、すべてのアプリケーションが対応しているわけではありません。特に古いバージョンのアプリケーションや一部のソフトウェアでは、WebPファイルを正しく表示できない場合があります。
対応状況の確認方法
使用するアプリケーションがWebPに対応しているかどうかを確認するためには、公式サイトでの対応状況を確認するか、プラグインの導入を検討することが大切です。
8. まとめ
macOSでは、WebPファイルをQuick Lookやプレビューアプリで直接表示することができるようになり、利便性が向上しています。また、Photoshopなどの他のアプリケーションでWebPを扱う際には、プラグインを導入することで対応可能です。
WebPは、Webサイトで使用する際に非常に有用なフォーマットですが、対応していないアプリケーションがある場合には、プラグインや変換ツールを活用することで、スムーズにファイルを扱うことができます。