糸島・船越の牡蠣小屋『牡蠣ハウス マルハチ』で味わった牡蠣と海鮮の時間
福岡に移住してから、私は糸島・船越エリアの「牡蠣ハウス マルハチ」には3度足を運びました。理由としては、同じエリアの牡蠣小屋の中でも炭火焼きをやっている数少ない店のひとつであり、車がなくても行ける立地だからです。電車とバスで行けるので、お酒を飲みながら海鮮を楽しめるのが私にとって大きなポイントです。
実際に訪れてみると、定番の牡蠣や貝焼きだけでなく、イカ丼やいくら丼、まぐろネギトロ丼といった丼ものの選択肢が豊富で、どれも他の牡蠣小屋に比べて価格が抑えめだと思います。それでいて、もちろん新鮮で、味の印象は決して軽くなく、素材の良さをしっかり感じられます。
店内はリニューアルされていて、広々とした席ごとに仕切りがあり、ゆったりと食事ができます。トイレも綺麗で、牡蠣小屋を何軒も回ってきた私には、この居心地の良さがリピートしたい理由のひとつとして強く残っているので、感想をブログに残します。
1. 牡蠣めし/牡蠣/サザエ/ホタテ、はまぐり
席に着くと、牡蠣めしを1つサービスで提供されます。食べてみると、牡蠣の香りが派手に立つタイプというより、炊き上げ(または味付け)の方向が落ち着いていて、貝を焼きながら横でつまむのにちょうどいい存在でした。口の中が牡蠣の風味で埋まりすぎないので、後半まで飽きずに食べ進めやすかったです。
1パック350円なので、おかわりで注文して、いろんな海鮮と並行して食べる食べ方がオススメです。

牡蠣は一盛 1,300円前後。殻付きの牡蠣を自分のペースで焼きながら食べる形で、私は「よく焼いて食べる」という前提の安心感がありました。火が入ると身がぎゅっと締まる一方で、噛んだ瞬間に甘みがふわっと出てくる感じがあって、クセの強さより“食べやすさ”が先に来ました。炭火で焼くスタイルなので、焼き上がりの香ばしさが最後に残るのも印象的でした。

サザエは一盛 1,100円前後。苦味が強く出ると身構えていたのですが、私には「磯っぽさはあるのに、嫌な尖りが少ない」方向に感じました。牡蠣の後に食べると味が切り替わって、食事の流れが単調になりにくかったです。

ホタテは1枚 450円前後です。焼けた貝柱にバターが溶けた瞬間の香りが強くて、牡蠣の“海っぽさ”とは別ベクトルで満足感が来ます。
はまぐりは一皿 500円前後。ホタテほど甘みが前に出るわけではないのに、噛んだ後の旨みがじわっと残って、私はこの地味さが逆に良かったです。貝類が続いても疲れにくい並びだと思いました。
2. イカ丼/うに丼/いくら丼、まぐろネギトロ丼

焼き物をある程度食べたところで、丼ものに移りました。イカ丼は一杯 550円前後で、私は「焼き続けていると口が濃くなる」タイミングで頼んだのですが、これがかなりちょうどよかったです。イカは噛み切りやすくて、甘みが出るまでの距離が短い感じでした。貝の余韻を一回リセットしながら食べ直せるので、後半の立て直し役として強かったです。
ここに来たら、必ず一杯は食べるべき丼ものです。

うに丼は、その日たまたま提供があるタイミングで頼めました。丼ものに力を入れている店なので、うにも「丼として食べる」前提でハマる一品でした。私には、焼き物の香ばしさが続いたあとに、うにの“とろっとした濃さ”が入ることで、食事の景色が一段変わる感じがありました。
いくら丼は一杯 650円前後。いくらの粒感が前に出るので、焼き牡蠣のあとに食べても“味が負けない”のが良いところでした。塩気が強すぎる方向ではなく、口の中でプチっと弾ける瞬間の満足感で押してくるタイプに感じました。私は、焼き物→丼→また焼き物、という往復の中で一番テンションが上がりました。
まぐろネギトロ丼は一杯 550円前後。脂が前に出すぎると重くなるのですが、私には“食べ切れる範囲でちゃんとコクがある”寄せ方に感じました。牡蠣小屋の中で丼ものを頼むと、海鮮の方向性が揃いすぎて単調になりがちですが、ネギトロは口当たりが柔らかい分、貝の食感とぶつからずに収まりが良かったです。
3. 活車エビ/アナゴ/車エビフライ/アヒージョセット

活車エビは、メニューとして1尾 400円から。焼き上げて食べると、身がふわっとほどけるというより、弾力が残って“噛むほど甘い”方向に寄っていました。牡蠣の甘みとは質が違って、エビは噛んだ瞬間に甘みが立つので、私はこのスピード感が気持ちよかったです。

アナゴは一皿 800円から。私は焼き物の合間に入れたのですが、脂の主張が強すぎないので、貝の連打で疲れたところにスッと収まりました。食感も、牡蠣やホタテの“噛む系”とは違って柔らかく、口の中のテンポが変わるのが良かったです。

車エビフライは日替わりのメニューだったと思います。揚げ物って一気に重くなることがあるのですが、衣が厚くて油で押す感じではなく、エビの存在感がちゃんと残る作りでした。炭火の香ばしさが続いた後でも、フライの香りが“別の香り”として立つので、終盤に一回ギアが上がる感じがありました。

アヒージョセットは、海鮮をオイルでまとめるタイプで、牡蠣小屋の流れの中では少し異色です。私は焼き物中心で進めていたので、ここでオイルの香りが入った瞬間に、口の中の景色がガラッと変わりました。バケットが用意されているので、オイルの旨みを“食事として回収できる”のも良かったです。焼く・食べるだけで終わらず、最後に余韻をまとめる役として働いていました。
4. 車無しで『牡蠣ハウス マルハチ』までの行き方
公共交通機関を使う場合、もし博多・天神から行く場合は以下のように経由して行くことができます。
- 博多・天神(福岡市営空港線 筑前前原行)→筑前前原 (40分程度)
- 前原駅北口(船越線)→船越 (30分程度)
糸島市内のバス路線を確認したうえで、船越線を利用する形になります。
オススメは、まず、営業開始時間の10:30にお店の予約をとっておきます。(時期によって混むため)
次に、筑前前原に9:30までに着いて、前原駅北口9:35ごろ発・船越10:00過ぎ着の船越線バスに乗る流れです。
そうすると、入店も移動時間もスムーズにできて、行列ができてないタイミングで店内飲食ができるのでオススメです。
店舗情報
お酒、調味料などは持ち込みOKのお店ですが、念のため、予約時に確認しておいた方がいいと思います。
お酒は、缶ビールなどの持ち込みができますが、持参物で発生したゴミは持ち帰りになりますので、合わせてゴミ袋も持って行きましょう。
調味料については、醤油とポン酢はお店に置いてあるものが使えます。個人的にオススメの持ち込み調味料は、レモン、大根おろし、バターです。レモンと大根おろしは牡蠣の味変に、バターはサザエやホタテにオススメです。
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店名:牡蠣ハウス マルハチ
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ジャンル:海鮮料理・牡蠣小屋
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住所:福岡県糸島市
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最寄り駅/アクセス:糸島エリア、車でのアクセスが中心
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営業時間:季節・日によって変動あり
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定休日:不定休(営業期間中)
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価格帯(目安):1人あたり数千円前後