macでパスワード付きzip圧縮ファイルを作る方法
macを使っていても、標準機能だけではパスワード付きzip圧縮ファイルは作れません。
Finderで右クリックして「圧縮」はできますが、そこにパスワードを設定する項目は存在しません。
つまり、
「mac標準でパスワード付きzipを作る方法」は用意されていない。
これがこの記事の出発点です。
それでも実際には、
ファイルをそのまま渡すのは避けたい場面があり、
「パスワード付きzipを作りたい」と考える人が多い。
そこで調べ始めると、
いくつも方法が出てきて、
どれを使えばいいのか分からなくなる。
私はこのテーマを何度も確認し、実際に使ってきましたが、
macでパスワード付きzipを作る方法には、はっきりした正解と不正解があります。
先に結論を書きます。
zip -er sample.zip sample
macでパスワード付きzip圧縮ファイルを作るなら、
この方法を選んでおけば迷いません。
この記事では、
・なぜmac標準では作れないのか
・どこで方法が分かれるのか
・結局どれを使えばいいのか
を、余計な前提なしで説明します。
1. 判断軸:パスワード付きzipには「守りが弱いもの」と「強いもの」がある
最初に、この記事全体で使う判断軸をはっきりさせます。
パスワード付きzipは、
どれも同じ強さで守られているわけではありません。
ここで一度だけ用語を出します。
AES-256というのは、パスワード付きzipで使われる「強い守り方」の代表例です。
細かい仕組みを理解する必要はありません。
押さえるべきポイントは次のとおりです。
-
パスワード付きzipには、守りが弱い作り方と強い作り方がある
-
弱い作り方だと、パスワードを付けても安心できない
-
強い作り方の基準として使われるのがAES-256
つまり、この記事での判断軸はこれです。
「パスワード付きzipとして、ちゃんと守れる作り方かどうか」
以降は専門用語を使わず、
「パスワード付きzip」という言葉で統一して話します。
2. Finderで作るzipはパスワード付きにならない
macのFinderで右クリックして「圧縮」を選ぶと、zipは作れます。
しかし、この方法ではパスワード付きzipにはなりません。
-
パスワードを設定する画面がない
-
守り方を選ぶ項目もない
つまり、
ただまとめているだけのzipです。
パスワードをかけたい目的があるなら、
Finderの圧縮は最初から選択肢に入りません。
3. よく見かける方法でも弱いパスワード付きzipになることがある
mac標準機能では作れないため、
ターミナルを使う方法がよく紹介されます。
その中で、特に多いのが次の形です。
zip -e sample.zip sample
この方法でも、パスワード付きzipは作れます。
ただし、守り方としては弱い側に寄る可能性があります。
見た目では分かりません。
パスワード入力も普通に表示されます。
だからこそ、
「ちゃんとパスワード付きzipを作ったつもり」になりやすい。
私は、
守りが弱くなる可能性がある方法は選ばない、
という基準で判断しています。
4. 正解:macでパスワード付きzip圧縮ファイルを作る方法
macでパスワード付きzipを作るなら、
使うのはこの形です。
zip -er sample.zip sample
意味は次のとおりです。
-
-e:パスワード付きzipにする -
-r:フォルダの中身も含めてまとめて圧縮する
この指定で作れば、
「パスワード付きzip」として問題になる点が残りません。
フォルダをまとめる例
zip -er sample.zip sample
ファイル1つの場合
zip -er document.zip document.pdf
対象が何であっても、
作り方の考え方は同じです。
5. パスワード付きzipを使うときに気をつけること
作り方が正しくても、
使い方で意味が薄くなることがあります。
パスワードは別で伝える
zipファイルと同じ場所にパスワードを書いてしまうと、
守っている意味が弱くなります。
ファイル名に中身を書きすぎない
ファイル名そのものが情報になる場合があります。
外に出る前提の名前を意識します。
6. 結論:macでパスワード付きzipを作るならこれで迷わない
結論をまとめます。
-
mac標準機能だけではパスワード付きzipは作れない
-
方法によっては守りが弱くなる
-
macでパスワード付きzipを作るなら
zip -erを使う
「どうやって作るか」で迷う必要はありません。
この方法だけ覚えておけば十分です。