『Vainglory(ベイングローリー)』は、Super Evil Megacorp(SEMC)が開発したスマホ向けのMOBA(マルチプレイヤー・オンライン・バトルアリーナ)です。2014年のiPhone 6発表会でデモに使われ、スマホで本格的なチーム対戦ができるゲームとして知られていました。

結論から書くと、ベイングローリーはiPhone・iPadなら今もApp Storeからダウンロードでき、運営のない「Community Edition」として遊べる状態です。一方で、AndroidはGoogle Playから消えており、PCのSteam版も配信を終えています。

この記事では、「サービス終了したはずのベイングローリーが、なぜまだ遊べるのか」を、2020年からの経緯と年表で整理します。

ベイングローリーは今も遊べる?端末別の配信状況

結論から書くと、ベイングローリーを公式ストアからダウンロードできるのは、iPhone・iPad向けのApp Storeだけです。AndroidとPCでは、公式の入手手段がなくなっています。

端末 配信ストア 現在の状況
iPhone・iPad App Store ダウンロードできる(最新版は4.13.4)
Android Google Play ストアページが表示されない
PC(Windows・Mac) Steam 配信終了
Android(Samsung・Amazon) Galaxy Store・Amazonアプリストア 配信終了

iPhone・iPadはApp Storeから今もダウンロードできる

ベイングローリーのiOS版は、App Storeで配信が続いています。提供元はSuper Evil Megacorpで、最新バージョンは2022年9月に公開された4.13.4です。

ベイングローリーのiOS版は、2022年9月の4.13.4以降アップデートされていません。新しいヒーローもバランス調整も追加されないため、その時点の内容のまま遊ぶことになります。

AndroidはGoogle Playからダウンロードできない

ベイングローリーのAndroid版は、Google Playのストアページが表示されなくなっています。2023年10月には、Google Playに掲載されていない件についてのSEMCの開発者の回答が、ファンコミュニティ「Bubbleland」から共有されました。

Google Play以外のサイトで配布されているベイングローリーのAPKファイルは、公式の配布物ではありません。改ざんされたファイルが混ざる危険があるため、この記事ではインストールをおすすめしません。

PC(Steam)版は配信を終了している

ベイングローリーのPC版は、Steamのストアページで「現在は入手できない」と表示されます。Steam版は2019年2月13日に正式リリースされましたが、2022年6月の発表でSteam・Samsung・Amazonでの新規ダウンロードが終了しました。

ベイングローリーのサービス終了で何が起きたのか

結論から書くと、ベイングローリーは2020年3月に一度サーバーが止まり、その後に開発元のSEMCが「Community Edition」として復旧させました。完全に終わったのではなく、公式の運営がない状態で動き続けています。

2020年3月、運営元のRogue Gamesがサーバーを停止した

ベイングローリーの運営を担っていたRogue Gamesは、2020年3月27日にゲームサーバーを停止しました。プレイヤーにとっては、ほとんど予告のない突然のサービス終了でした。

開発元のSEMCが「Community Edition」として復旧させた

2020年4月1日、開発元のSEMCは、ベイングローリーを「Vainglory: Community Edition」としてプレイヤーコミュニティに委ねる方針を発表しました。費用のかかるサーバーとプレイヤーデータの仕組みを取り除き、将来はコミュニティがサーバーを運営できる形を目指す内容です。

Community Editionへの移行にあわせて、ベイングローリーの全ヒーローが無料で使えるようになりました。

2022年6月、Community Editionの開発が無期限停止になった

SEMCは2022年6月、Community Editionの機能開発とバグ修正を無期限に延期すると発表しました。理由は、チームの健全性と、2022年5月25日に世界配信した新作『Catalyst Black』に集中するためです。

同じ発表の中で、ベイングローリーのサーバーは稼働を続け、ゲームは現状のまま遊べる状態を保つと説明されています。

ベイングローリーのCommunity Editionでできること・できないこと

結論から書くと、Community Editionでも試合そのものは遊べますが、アカウント・チャット・ギルド・ランクといった周辺機能は削られています。運営費を抑えるために、多くの機能が取り除かれたためです。

機能 Community Editionでの扱い
対戦(試合) 遊べる
ヒーロー 全ヒーローを無料で使える
友達と一緒に遊ぶ パーティコードを共有して合流する
フレンドリスト・チャット 廃止
ギルド 廃止
ランク 廃止
アカウント 廃止

ベイングローリーの年表(2014年〜2023年)

結論から書くと、ベイングローリーの公式運営は、2014年11月のiOS版リリースから2020年3月のサーバー停止までの5年あまり続きました。その後はCommunity Editionとして、更新のない状態が続いています。

時期 出来事
2014年9月 AppleのiPhone 6発表会で、グラフィックAPI「Metal」のデモとして披露
2014年11月16日 iOS版をリリース
2015年 Apple Design Awardを受賞
2015年7月2日 Android版をリリース
2018年2月13日 5対5モードを追加
2018年7月 PC版(Windows・Mac)のアルファ版を公開
2019年2月13日 Steam版を正式リリース
2020年3月27日 運営元のRogue Gamesがサーバーを停止
2020年4月1日 SEMCが「Vainglory: Community Edition」を発表
2022年6月 Community Editionの開発を無期限停止。Steam・Samsung・Amazonでの配信を終了
2022年9月 iOS版の最終バージョン4.13.4を公開
2023年10月 Google Playに掲載されていない件について、SEMCの開発者の回答が共有される

ベイングローリーが「スマホMOBAの先駆け」と呼ばれる理由

結論から書くと、ベイングローリーは、スマホでもPC並みのMOBAが作れることを2014年の時点で示したゲームです。Appleの新製品発表会でのデモ起用と、Apple Design Awardの受賞がそれを物語っています。

iPhone 6の発表会でグラフィックのデモに選ばれた

ベイングローリーは、2014年9月のAppleの発表会で、iPhone 6と新しいグラフィックAPI「Metal」の性能を見せるデモとして紹介されました。発売前のゲームが、iPhoneの新機種を披露する場で使われたことになります。

2015年にApple Design Awardを受賞した

ベイングローリーは、2015年にAppleのApple Design Awardを受賞しています。Apple Design Awardは、Appleが優れたデザインと技術のアプリに贈る賞です。

3対3から5対5、PC版まで広がった

ベイングローリーは3対3のMOBAとして始まり、2018年2月13日に5対5モードが追加されました。2019年2月13日にはSteam版も正式リリースされ、スマホ・タブレット・PCが同じ試合で対戦できるクロスプラットフォームのゲームになりました。

ベイングローリーのヒーローは、アップデート4.11の時点で56体いました。最後に追加されたヒーローは、2020年3月のアップデート4.13で登場したAmaelです。

ベイングローリーの全ヒーローは、Amaelを含めて57体です。自分のプレイスタイルに近いヒーローを探したい場合は、私が作ったベイングローリー ヒーロー診断で、22問に答えるだけで全57体の中から近いヒーローを探せます。

ベイングローリーの代わりに遊べるスマホMOBAは?

結論から書くと、公式の運営が続いているスマホMOBAを日本で遊ぶなら、『ポケモンユナイト』『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』『Honor of Kings』『モバイル・レジェンド: Bang Bang』が代表的な選択肢です。どれも基本は5対5で、3対3から始まったベイングローリーとは1チームの人数が違います。

タイトル 日本での配信開始 特徴
ポケモンユナイト(Pokémon UNITE) Nintendo Switch版:2021年7月21日
スマホ版:2021年9月22日
ポケモンで戦うMOBA。Switchとスマホで一緒に遊べる
リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト 2020年10月28日(オープンベータ開始) PCの『League of Legends』をスマホ向けに作り直したRiot Gamesのタイトル
Honor of Kings(オナー・オブ・キングス) 2024年6月20日 中国で人気の『王者栄耀』の国際版。Level Infiniteが配信
モバイル・レジェンド: Bang Bang App Store・Google Playで配信中 Moontonが開発し、東南アジアで特に遊ばれているMOBA

ベイングローリーのよくある質問

ベイングローリーの昔のアカウントやランクは引き継げる?

ベイングローリーの昔のアカウントやランクは引き継げません。Community Editionでは、アカウント・ランク・フレンドリストの機能そのものが廃止されています。

ベイングローリーは復活する?アップデートの予定は?

ベイングローリーの開発再開は発表されていません。2022年6月に無期限停止となって以降、iOS版の最新バージョンも2022年9月の4.13.4のままです。

ベイングローリーの開発元SEMCは今どうしている?

ベイングローリーの開発元Super Evil Megacorp(SEMC)は、その後も新作を出しています。2022年5月25日に『Catalyst Black』を世界配信し、2023年には『Teenage Mutant Ninja Turtles: Splintered Fate』を発売しました。

ABOUT ME
りん
このブログでは、Web開発やプログラミングに関する情報を中心に、私が日々感じたことや学んだことをシェアしています。技術と生活の両方を楽しめるブログを目指して、日常で触れた出来事や本、グルメの話題も取り入れています。気軽に覗いて、少しでも役立つ情報や楽しいひとときを見つけてもらえたら嬉しいです。