実際に食べたのは少し前ですが、博多で焼鳥の話題になると、この店のことを自然と思い出します。
事前に料理の方向性や扱っている鶏、価格帯などを把握したうえで訪れましたが、「想像以上に満足できた」という感覚が残りました。

派手な演出や尖った個性で押してくるタイプではなく、鶏そのものをどう食べさせるかに軸を置いた店。食べ進めるうちに、その姿勢が伝わってきたのを覚えています。

鶏を一通り楽しむ流れが自然に組み立てられている

最初に頼んだのは、とり皮ポン酢でした。
脂の強さだけが前に出る仕上がりではなく、ポン酢の酸味と合わさることで口の中が整っていく感覚がありました。これから串を食べていく流れを考えると、最初に置かれている理由が分かる一皿だと思いました。

続いてササミ。火入れは控えめで、パサつきが出ないよう意識されているのが分かります。味の主張は穏やかですが、その分、最初の一本として無理がありませんでした。

高坂鶏つくねは、肉のまとまりがよく、柔らかさが前に出ます。食べ進めても重たくなりにくい印象でした。

砂ずりはコリっとした食感がはっきりしていて、ここで一度リズムが切り替わります。噛む感覚が変わることで、次の串への期待が自然に生まれました。

 

部位ごとの違いが、食べ進める中で分かってくる

手羽は皮と身のバランスが良く、脂が過剰に残らない焼き方でした。

うずら卵串は中が固くなりすぎず、黄身のコクがしっかり残っています。串が続く中で、味の幅を少し広げてくれる存在でした。

ふりそでは柔らかさと弾力の中間のような食感で、脂が強すぎない点が印象に残りました。

丸はつは内臓特有の風味がありますが、クセが強く出ないため、流れの中で自然に食べられました。

ここで頼んだ白子は、食感の違いが際立つ一本でした。とろっとした口当たりが、これまでの串とは明確に異なり、流れに一度アクセントを入れてくれます。

 

終盤に向かうにつれて、食べ応えが増していく

せぎもは内臓らしいコクがありながら、脂が前に出すぎません。

レバーは中が硬くなりすぎず、独特の舌触りが残っていました。苦手意識がなければ、構えずに食べられる仕上がりだと思いました。

地どりウインナーは、ここで一度方向性が変わります。食感が変わることで、単調さを感じにくくなるのが良かったです。

せせりは弾力があり、噛むほどに旨みが出てきます。

はらみ【はかた地どり】は厚みがあり、地どりらしい噛み応えがはっきりしていました。

ナンコツ入りのつくねは、最初に食べたつくねとは印象が異なり、コリっとした食感が加わることで終盤でも箸が止まりませんでした。

 

最後まで「鶏を食べた」という感覚が残る構成

ソリレスは脂と旨みのバランスが良く、満足感につながる一本でした。

四つ身はシンプルに鶏肉を食べている感覚が強く、派手さはありませんが、この店の方向性を象徴しているように感じました。

最後に頼んだとり皮は、脂が重く残らない焼き加減で、ここまで食べてきた流れを壊しません。締めとして無理がなく、「ちゃんと食べきった」という感覚で終われたのが印象に残っています。

博多で焼鳥を食べるなら、部位の種類を通して鶏を理解したい人には合いやすい店だと思いました。落ち着いて、高品質な焼鳥を味わえたお店でした。

 

店舗情報

  • 店名:鳥鶏研究団

  • ジャンル:焼鳥

  • 住所:福岡県福岡市博多区博多駅周辺

  • 最寄り駅/アクセス:博多駅から徒歩圏内

  • 営業時間:夕方〜夜

  • 定休日:不定休

  • 価格帯(目安):一人あたり数千円程度

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りん
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