ベイサイドプレイス博多の一角にある博多豊一では、長浜エリアで毎朝仕入れる魚介をベースに、ネタ数は50〜60種類規模で回しているのに、価格はどのネタも1貫120円台で食べることができます。

しかも、その並びの中にマグロの赤身や大トロ、白身魚や青魚、ウニやイクラなど他のお店なら高いネタも新鮮かつ同価格で、いろいろな海鮮寿司を自分で選んで食べることができます。この条件が揃う店は、福岡でもここだけだと思います。

1. 寿司としての強みは「仕入れの鮮度感」と「高いネタが同じ土俵に乗る価格帯」

この店の一番の強みは、寿司の価値「ネタの質×種類×全てのネタが同価格で成立している」ところだと思いました。

普通なら「このネタは高いから控えよう」となるところが、ここでは同じ感覚で手が伸びてしまいます。結果として、テンポ良く、好きで食べたいネタを食べ進めてしまうため、以降に掲載している写真のような食べ方になってしまいました。

私はこの“横断のしやすさ”が、このお店の魅力で強みだと感じました。

 

2. まぐろ系と脂のあるネタを食べ進めて感じたこと

まぐろ赤身は、噛んだ瞬間に身の締まりが伝わってきて、口の中に余計な脂が残りませんでした。味の方向が素直で、食べ始めに置くと、その後に続くネタとの違いが分かりやすくなる一貫だと感じました。

まぐろ大トロは、赤身のあとに食べることで、脂の量と質の違いがはっきりします。舌の上でゆっくり広がる脂の甘さはありますが、重たさが前に出すぎることはなく、シャリと一緒に食べると自然に収まる印象でした。

まぐろトロ軍艦は、握りよりも脂の存在感が前に出ます。海苔の香りが加わることで、トロの濃さが輪郭を持って立ち上がり、同じトロでも食べ方で印象が変わるのを感じました。

のどぐろは、白身の中でも脂がしっかりあり、口に入れた瞬間の香りが強く残りました。淡白な白身とは方向性が違い、食べたあとに「あ、これは別枠だな」と意識に残る一貫でした。

かんぱちは、脂が強すぎず、身の締まりが心地よいタイプです。噛み進めるほどに旨みが出てきて、派手さはないものの安定感があります。

真鯛は淡白ですが、水っぽさは感じませんでした。噛むほどに味が広がっていくので、途中で挟むと口の中が落ち着くように感じました。

穴子は身がふっくらしていて、タレの甘さと合わさり、後半に食べても重たくなりにくい印象でした。脂のあるネタが続いたあとでも、無理なく食べられました。

 

3. 食感の違いが分かりやすいネタ

あじは身がやわらかく、噛むたびに風味が広がります。後味に少し余韻が残り、食事の流れを作る役割をしているように感じました。

ブリは脂の甘みが分かりやすく、口に入れた瞬間の存在感があります。同じ脂のあるネタでも、まぐろとは違う方向の重なり方をする印象でした。

やりいかは歯切れがよく、噛み切るときの感触が心地よかったです。噛むごとに控えめな甘みが出てきて、口の中が整理される感じがありました。

たこは弾力があり、噛み進めるほどに旨みが出てきます。しっかり噛む必要がある分、食感そのものを楽しむ一貫だと思いました。

ウニ軍艦は、磯の香りが強く出すぎず、口に入れたときに甘みが広がります。脂のあるネタが続いた流れの中でも、別の方向で印象に残る軍艦でした。

 

4. 繊細さやコントラストを感じたネタ

ひらめは、この店の並びの中でも「白身の良さ」が分かりやすい一貫でした。身が薄めで、シャリと一緒に口の中でほどけていく感じがありました。強い味で押してくるタイプではないのに、食べ終わったあとに余韻だけが残るようで、私には繊細に感じました。

イクラ軍艦は、軍艦の中でも味が立っていて、途中で挟むと流れが変わります。粒の張りがしっかりしていて、噛んだときに弾ける感触がありました。口の中に広がる塩気と旨みが分かりやすく、白身のあとに食べると対比がはっきりしました。

赤貝は、コリっとした歯ごたえが最初に来て、噛むほどに旨みが出てきました。同じ貝でもホタテとは方向が違って、食感が主役になる一貫だと思いました。寿司の並びの中でアクセントになりやすく、私は「ここで一回気分が切り替わる」感覚がありました。

 

5. 浜焼きで食べた貝類

浜焼きは、貝を中心に卓上で焼いて食べる形で、姫あわび・サザエ・ホタテなどが組み合わさる内容でした。時期によって牡蠣が入ることもあるので、寿司のあとに「火の入った海の味」を挟めるのがこの店の面白さだと思いました。

牡蠣は、焼いても身が縮みすぎる感じがなく、口に入れると旨みがしっかりありました。寿司のネタとしての牡蠣とは違って、熱で香りが立つぶん、味が濃く感じやすかったです。

ホタテは、焼いたことで甘みが分かりやすく出て、噛んだ瞬間に「貝の甘さ」が一気に広がりました。寿司で食べるホタテよりも香ばしさが乗るので、同じ食材でも印象が変わると感じました。

サザエは、コリっとした食感と独特の苦みが少しあって、好みは分かれそうです。私は、この苦みがあるからこそ後味が締まって、甘い方向のネタが続いたあとに食べるとちょうどよく感じました。

姫あわびは、硬すぎないが食感が印象的でした。

 

6. 食事の流れを整える一品

エビフライは、寿司の合間に挟むと口の中が一度切り替わる感覚がありました。衣が重たくて胃に残る感じではなく、揚げ物なのにテンポを崩しにくい印象でした。

あおさ味噌汁は、磯の香りが立って、飲むと落ち着きます。寿司を食べ続けているときの口の中を整えてくれて、途中に入れても最後に飲んでも「締まる」感じがありました。

 

7. 全体を振り返って

食べ進めてみると、一貫ずつ違いが分かりやすく、それぞれのネタごとの味わいや食感を順番に確かめられるのが楽しかったです。価格が一貫ずつ分かれているので、好きなネタだけを選んで食べられる点も、ひとりで来ても気軽に楽しめるという印象でした。

 

店舗情報

  • 店名:博多豊一 ベイサイドプレイス博多

  • ジャンル:海鮮、寿司、天ぷら、海鮮丼

  • 住所:福岡県福岡市博多区築港本町13-6(ベイサイドプレイス博多内)

  • 最寄り駅/アクセス:西鉄バス「博多埠頭」下車すぐ

  • 営業時間:月・火・木 11:00〜20:30、金 11:00〜21:30、土 10:30〜21:30、日 10:30〜19:30

  • 定休日:水曜日

  • 価格帯(目安):一貫ごとに設定あり(比較的利用しやすい価格帯)

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りん
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