福岡の焼き鳥でとり皮を食べるなら外せない『かわ屋 祇園店』で実際に食べた感想
かわ屋 祇園店には、あらかじめ予約を入れてから行きました。行列ができることが多く、予約なしでは入れないこともあると事前に把握していたからです。名物のとり皮が有名な店だという認識はありましたが、実際に食べてみると、これまで他店で食べてきたとり皮とは印象がかなり違いました。一本で強く主張するというより、気づくと何本も食べ進めてしまうような味と食感で、その点が特に記憶に残っています。だからこそ、とり皮を中心に、あの日食べた料理を順に振り返って書き残しておこうと思いました。
1. 席について最初に感じた空気と注文の流れ
かわ屋は串物が中心の店で、祇園店も基本的な構成は同じです。席に着いてからは、まず串をどう組み立てるかを考える時間がありました。名物のとり皮は外せないとして、他の部位をどう挟むかで、食べ進め方がだいぶ変わる印象でした。
串は一本単位で注文でき、焼き上がったものから順に提供されます。テンポは早すぎず遅すぎずで、会話しながら食べるのにちょうどよかったです。
2. とり皮を食べてから、店の方向性が分かった気がした
とり皮は、この店を象徴する串だと思いました。何度も焼き重ねて仕上げるスタイルで、脂が落ちている分、噛んだときの重さは控えめでした。表面はしっかり焼かれていて、タレの味が均一に絡んでいます。
脂っこさを想像していると少し意外に感じるかもしれません。私には、串を何本か続けて食べてもペースが落ちにくい作りだと思いました。
3. 砂ズリ・ナンコツ・とり身で口のリズムを整える
砂ズリは歯切れがよく、余計な味付けがない分、口の中を一度リセットする役割を果たしていました。
ナンコツはコリコリした食感がはっきりしていて、単調になりがちな串の流れを切り替えてくれます。

とり身は、他の串に比べると主張は控えめですが、味の方向性が分かりやすく、合間に挟むと安心感がありました。
4. ハツ・サガリで食感の変化をつける
ハツは火の入り方が穏やかで、硬くなりすぎない点が印象に残っています。
サガリは赤身寄りで、脂の少なさが特徴的でした。とり皮の後に食べると、重心が下がる感じがして、バランスが取りやすかったです。
5. ささみのしぎ焼きとフクロの印象
ささみのしぎ焼きは、加熱しすぎない仕上がりで、ささみ特有の淡白さが前に出ていました。味付けも控えめなので、途中で挟むと落ち着きます。

フクロは独特の食感がありますが、臭みを感じることはありませんでした。好みは分かれそうですが、串のバリエーションとして記憶に残ります。
6. ウィンナーと椎茸で少し視点を変える
ウィンナーは、いわゆる箸休め的な位置づけで、難しいことを考えずに食べられる一本でした。

椎茸は水分が多く、焼き物の中ではかなり印象が違います。口の中が一度リセットされる感じがあり、串の合間に入れると流れが整いました。
7. 串以外の料理で、食事の輪郭がはっきりする
天然ごま鯖は、串中心の構成の中で明確に存在感がありました。脂の乗りとゴマの風味が合わさり、焼き物とは別軸の満足感があります。

肉みそパリパリピーマンは、手でつまんで食べられる軽さがあり、会話の合間に自然と手が伸びました。冷キュウリは文字通り冷たく、口の中を一度落ち着かせる役割でした。

厚揚げは外側が香ばしく、中はしっとりしていて、串とは違う食べ応えがあります。

大手羽はサイズ感があり、ここで一度「食事をしている」という実感が強まりました。
8. 最後におにぎりを食べて感じた締まり方
おにぎりは派手さはありませんが、ここまで食べてきた味を静かにまとめる役割でした。串と一品料理を一通り食べたあとに選ぶと、食事がきちんと終わった感覚になります。
店舗情報
店名:かわ屋 祇園店
ジャンル:焼き鳥・居酒屋
住所:福岡県福岡市(祇園エリア)
最寄り駅/アクセス:福岡市地下鉄「祇園駅」周辺(徒歩圏内)
営業時間:夕方〜夜
定休日:不定休
価格帯(目安):一人あたり数千円程度